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戒名とは?付け方、ランクの違い、費用相場をわかりやすく解説

仏教形式での葬儀を行うにあたって、戒名の意味や必要性について疑問を抱いていませんか?
戒名という言葉に聞き馴染みがなく、戒名を依頼するにも付け方や費用相場がわからないという方は少なくありません。

この記事では、戒名の意味や付け方、ランク、費用相場についてわかりやすく解説しますので、戒名の基礎知識を知りたい方はぜひ参考にしてください。

戒名とは

戒名とは仏教において、故人に付けられる死後の名前のことです。

仏教の世界では、戒名を授かることで仏様の弟子となり「故人が迷いなく極楽浄土へ行けるように」という考えから、戒名を付ける風習があります。

戒名は、もともとは出家して仏弟子に入った僧侶などが生前に与えられていましたが、現代では出家していない人でも授かることができ、また死後に授かることが一般的とされています。

戒名の付け方と4つのランク

戒名の付け方は「院殿号・院号」+「道号」+「戒名」+「位号」という構成で、10〜15文字の長さが一般的です。

本章では、上記に挙げた戒名を構成する4つのランク、

  • 院殿号、院号
  • 道号
  • 戒名
  • 位号

について、それぞれの特徴や意味を解説します。

院殿号・院号

戒名の中で最も高いランクは「院殿号(いんでんごう)」に次いで「院号(いんごう)」です。

「院殿号」は、戒名の先頭に「◯◯院殿」(2文字)の形で表記されます。
院殿号を受けている人は内閣総理大臣経験者や地域の功労者に多く、第64代首相の田中角栄や、2024年から新一万円札の顔になる渋沢栄一などに贈られています。

「院号」は院殿号と同様に、戒名の先頭に「◯◯院」(2文字)と表すことが特徴です。
社会的貢献度の高い人や、寺や宗派に高く貢献した人に贈られることから、すべての人が院号を付けれるというわけではありません。

道号

道号(どうごう)は、悟りを開いた者に与えられる2文字の称号であり、院殿号や院号がない場合は戒名の一番上に付けられます。

故人の人柄や性格を表す部分として位置づけられており、生前の趣味や住居、場所を表す文字などを用いて付けることが一般的です。ただし「死・病」といった縁起の悪い文字や、祝い事に使われる「祝・笑」などといった文字は、道号にふさわしくないため使うべきではありません。

また、水子(生まれる前に命が消えてしまった子ども)・幼児・未成年者には、道号を付けることができないといった点も特徴です。

戒名

戒名は、道号に続いて2文字で表現される、仏の世界での呼び名です。

一般的に、位牌や墓石に刻まれる約10文字を合わせたものを戒名と呼びますが、本来の戒名はこの2文字のみを指します。

戒名の2文字のうちの1文字は生前での名前から付けたり、残りの1文字は仏様や経典から取って付けられたりします。ただし「不吉なことを連想させる文字」や「天皇家を連想させる文字」などは、戒名に使うことができません。

位号

位号は、戒名の最後に付ける尊称であり、2文字〜4文字で表現されます。

性別、年齢のほか社会的貢献度や信仰心などによって、授かる位が下記のように異なります。

  • 成人男性 大居士→居士→信士など
  • 成人女性 清大姉→大姉→信姉など
  • 男児 童子、幼児、嬰児など
  • 女児 童女、幼女、嬰女など

戒名にかかる費用相場

戒名を付ける際にかかる費用(お布施)は、お寺や戒名のランクによって異なりますが、平均すると30万円〜50万円が相場と言われています。

戒名のランクごとの費用相場は、以下のとおりです。

  • 信士、信女 10万円〜50万円
  • 居士、大姉 50万円〜80万円
  • 院信士、院信女 80万円以上
  • 院号、法院号 100万円以上

上記のように、戒名のランクが高くなるにつれて金額も高額になるのが一般的です。

ただし、お寺によっては戒名料が不要であったり定額制の場合がありますから、実際にかかる費用については直接お寺へ問い合わせるとよいでしょう。

戒名にランクがある理由

仏教の世界では、人々はみな平等であると説いていますが、戒名にはランクがあります。

これはなぜかというと、生前の功績や社会貢献度などが分かる高い位号を含めることで、代々のお墓を守っていく子孫たちにご先祖様の功績を示すためであるといわれています。

戒名は自分で付けてもいいのか

戒名は基本的には菩提寺(先祖代々の墓がある寺)の僧侶に依頼して付けてもらいますが、戒名を自分でつけてはいけないというルールや法律は存在しません。

しかし戒名を自分で付けたり、他の寺で付けてもらったりすると、菩提寺での葬儀や納骨を拒否されてしまう可能性があります。

したがって「仏教方式での葬儀をしない」「菩提寺に埋葬しない」というケース以外は、必然的に菩提寺の僧侶に戒名を付けてもらうことになるのです。

まとめ

戒名の意味や付け方、ランク、費用相場などについて解説しました。

本記事の結論をまとめると、以下のとおりです。

  • 戒名とは仏教の世界で故人に付けられる死後の名前
  • 戒名には4つのランクがある
  • 戒名を付けてもらう費用相場は平均30万〜50万円
  • 自分で戒名を付けると菩提寺での葬儀や埋葬を拒否される可能性がある

戒名は、出家していない人も迷うことなく極楽浄土に行けるようにと授けてもらう、故人の死後の名前です。自分で付けたい文字があったり、お布施の詳しい費用について知りたい場合は、菩提寺の僧侶に相談してみるとよいでしょう。

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代表松本

松本 昇

墓石販売・霊園開発コンサル企業・霊園管理事務所所長・寺院職員・老舗石材店と、墓石業界で17年の経験を培いながら、現在は大地石材の代表取締役を務めております。お墓に関するお困りごとを抱える1人でも多くの方のお役に立つ情報をご提供すべく、千葉県を活動拠点として取り組んでまいります。

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