少子高齢化が進んだ現代では、かなり若い時期から終活を始める人が増えています。終活の中で特に重視されるのが霊園・墓地選びとされています。
終活は人生を終えることをじっくり考えることで、自分を見つめることができる良い機会なので、そこで得たものを霊園・墓地選びにも活用したいものです。
では、どんなところを選び方のポイントとできるでしょうか。この記事では選ぶ際の流れを考えつつ、注意すべき点についても考えます。
霊園・墓地の選び方
一口に霊園・墓地の選び方といっても、霊園や墓地をどこにしたいかによって大切にすべきポイントが変わってきます。
例えば、都心や郊外など比較的都会で霊園や墓地を選ぶ場合は、それらを管理している会社の状況について調べることが必要です。
霊園や墓地は長期に契約するものなので、法律で墓の存続が保護されています。それでも管理会社が経営破綻してしまうと、霊園や墓地の管理が行き届かなくなり、メンテナンスなども行われずじまいになってしまいます。
また、経営母体がしっかりしている会社でも、敷地が限られていることで自分の希望通りの墓が建てられない場合もあるため、選ぶ際には慎重になる必要があります。
逆に都会から離れた地方での霊園や墓地を考える場合は、自然豊かな場所に墓を作れるメリットがありますが、年齢が上がってくることで墓参りに行くのが難しくなるケースが増えるようです。
それで、第一印象で決めるのではなく、長期的な視点に立って霊園・墓地選びをすることが大切です。
霊園・墓地を選ぶ時のチェックポイント
霊園・墓地の選び方で大切にしたいポイントの一つは、宗教や宗派です。特に自分や家族が特定の宗教・宗派である場合、選ぼうとしている霊園・墓地で宗教・宗派などの条件が課されていないかどうかの確認が必要になります。
ちなみに、民営や公営の霊園や墓地の場合は宗教・宗派が問われないことのほうが多く、寺などで所有するところでは檀家になるなどの諸条件がついているケースが見られます。
また、費用面も重視したいポイントの一つです。実際に墓を建てるための区画の値段は、お墓の立つ土地を使用し続けるための永代使用料、墓石の価格とその設置費用、霊園・墓地を維持管理するための管理料となり、イニシャルコストとランニングコストに分けられます。
いずれにしても長い目で見るなら、かなりの金額になることが多いため、予算を決めておくとトラブルを回避するのに役立ちます。
霊園・墓地選びの流れ
霊園・墓地を選ぶ場合、インターネットや電車のつり革広告などを見て、気に入ったところをいきなり見学するケースが多く見られます。
ですが、霊園や墓地について基本的な知識を身に着けてから見学に行くほうが、後になって後悔するということを避けられます。
今では運営の仕方が多様化しているため、それぞれの運営方法の違いや税金面での知識を持っておくとよいでしょう。その点を踏まえて、広告やインターネットで気に入ったところを調査してみます。
候補が決まったら家族や親せきにも話し、独自判断で契約するのではなく、ご家族などと意見の一致を見たところにすることが大切なポイントです。実際に下見に行き、気に入ったら仮予約をして考慮時間を置きます。時間をおいて判断が変わらないようなら本契約をします。
霊園・墓地を選ぶ時の注意点
霊園・墓地を選ぶ際は、環境やアクセスについても考えておくとよいでしょう。
自分が理想とするお墓参りの頻度、お墓参りのしやすさなども選び方として重視したい点です。自分や家族に万が一のことがあった場合に、思うようにお墓参りできないのはストレスだからです。
アクセスに関しても、現時点では自家用車があって容易に行ける場所であっても、年齢が上がり公共交通機関でしか行けなくなった場合にお墓参りが可能かという視点での選び方も大切です。
まとめ
霊園や墓地を選ぶ際には、経営母体の安定性など長期的な視点で選ぶことが大切です。また、自分の宗教や宗派が入れるところで、トータルの費用を理解した上での決定も大切にしたい要素です。
選ぶ際には予備知識を持って、家族にも話を通します。霊園や墓地は家族とのコミュニケーションの要素も大切にし、お墓参りのしやすさをポイントに選ぶとよいでしょう。