近年は、少子化や核家族化により「お墓を管理する後継者がいない」といったケースが増えています。
ほかにも、実家を処分しており、実家近くにあるお墓を自分の生活エリアに移したいと考えている人も少なくありません。
しかし「墓じまいをするには何をすればいいの?」「どういった書類が必要なのか知りたい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、墓じまいの手続きや必要な書類、手順を解説します。
墓じまいの手続きとは?
墓じまいの手続きでは、遺骨の改葬と墓石の解体を行います。墓石を解体する際は、お墓の中に眠っている先祖や家族の遺骨を、新しい場所に供養する必要があります。
管理者への連絡や書類の手続きなどがあり、地域や宗教、お墓の形態によって異なるケースが多いです。そのため、実際の手続きの前に、具体的な要件を把握しておきましょう。
墓じまいに最適のタイミングは?
墓じまいに最適のタイミングは、自身の状況によって異なります。検討する際は、下記の5つを考慮しながら判断しましょう。
- お墓参りの頻度
- 継承者が途絶える可能性
- 将来的に転居する可能性
- お墓を活用する費用と負担
- 感情的なつながりと信仰性
墓じまいは、家族の状況や価値観によって最適なタイミングを見極める必要がある点を覚えておきましょう。
墓じまいで必要な書類
墓じまいで必要な書類として、改葬許可申請が挙げられます。申請により、墓じまいをするうえで必要な書類「改葬許可証」を取得します。
取得する際の手順は、下記の通りです。
- 墓地の管理者から「受入証明書」を入手する
- 市町村役場で「改葬許可申請書」を入手する
- 現在、納骨している墓地管理者から「埋葬許可証」を入手する
- 墓地・霊園の管理者から「改葬承諾書」を入手する(該当者のみ)
- 「改葬許可証」を入手して、提出する
改葬許可証を入手するためには、改葬許可申請書と受入証明書、埋葬許可証が必要なので覚えておきましょう。
また、手続き窓口へ出向く際は、本人確認証明書の提示が求められます。
墓じまいの手続きをする際の手順
墓じまいの手続きをする際の手順は、下記の通りです。
- 家族や親族の同意を得る
- 供養方法を決める
- 墓地の返還手続きを行う
- 改葬許可を申請する
- 石材店を決める
ひとつずつ解説していきます。
家族や親族の同意を得る
まずは、家族や親族間で話し合いを行い、全員に納得してもらう必要があります。基本的に祭祀承継者が決めるものですが、お墓へ参拝するタイミングは異なります。
そのため、相談した上で意見や同意を得るための手順を踏みましょう。
供養方法を決める
墓じまいの後の供養方法には、納骨堂や樹木葬、散骨などがあります。お墓から遺骨を取り出したあと、どのように供養するか検討しましょう。
墓地の返還手続きを行う
供養方法が決定したあとは、管理人へ現在のお墓の解体撤去を依頼します。依頼する際の管理人とは、霊園管理事務所やお寺の住職、自治会長が該当します。お墓や寺院によって異なるので、事前の確認が必要です。
改葬許可を申請する
改葬先に遺骨を納める際は、改葬許可証が必要です。そのため、改葬元となる役所へ申請を行いましょう。申請書類は「役所の窓口」「役所のWebサイト」から入手できます。
石材店を決める
最後に、解体撤去工事を依頼する石材店を決めます。依頼を検討する石材店が複数ある場合は「費用」「実績」「サポート」など、総合的に信頼できる店舗に依頼しましょう。
墓じまいの手続きで注意すべき点
墓じまいの手続きは、時間がかかります。民営や公営、寺院によって3ヶ月〜6ヶ月ほどかかるので、余裕を持って準備を進めましょう。
まとめ:必要書類や手順を把握して墓じまいを実施しましょう
今回は、墓じまいの手続きや必要書類、手順をお伝えしました。
墓じまいを行うには、基本的な手続きや流れを理解する必要があります。本記事でお伝えした内容を参考にして、理想の墓じまいを実現させましょう。