お墓参りをするときは墓石や墓地の周りの掃除をすることもありますが、正しい掃除の方法をご存知でしょうか?
お墓をきれいにしてあげるという気持ちだけでも大切ですが、正しい掃除の仕方や洗い方を覚えておくことは墓石を長持ちさせる上でもとても大切なことです。
今回は、お墓参りをするときに覚えておきたい、お墓の掃除や洗い方についてお伝えします。
お墓の汚れは定期的にチェック
墓石は日々の汚れや経年劣化の影響で見た目が悪くなるので、定期的にチェックしておく必要があります。
大気中にはホコリや花粉、目に見えない細かい物質が浮いています。雨などによってホコリなどの汚れが墓石の表面に付着してしまうと、密着して頑固な汚れになってしまいます。
特に水が溜まりやすい部位などは汚れが集まりやすいため、汚れに気がついたときに小まめに掃除をしておくと、美しい状態を保つことができます。
お墓の汚れやすい場所
まずは墓石の汚れ具合を確認しましょう。水が溜まりやすい部分や墓石の継目には、細かいホコリや花粉が付着しやすく、風通しが悪く湿度の高い環境にある墓石は、苔やカビが生えやすくなります。
また、お墓参りの際に故人の好きだったジュースやお酒などを持参して供えてある場合には、こぼれるとシミができやすいため、水をかけるだけではなく丁寧に洗ってあげる必要があります。
汚れだけではなく経年劣化によるものも
天然の石材でつくる墓石には経年劣化の問題もあります。雨水を吸い込んでしまうと、石材中にある鉄が錆びることも多いです。また、経年劣化で墓石の艶がなくなり日焼けが気になる場合は、表面を磨くと美しい状態に戻すことができます。
墓石を磨くという行為は普通に掃除するだけでは難しいため、私たちのような石材店などの専門のプロに任せてしまった方が仕上がりもきれいになり、墓石を長持ちさせることにもつながります。
お墓掃除に必要な道具
基本的なお墓掃除をするときに特別な道具は必要ありません。ご自宅にあるような雑巾やスポンジ、ブラシ、ゴミ袋、バケツなどがあれば大丈夫です。軍手やほうきなどがあるとなお良いでしょう。
お墓の洗い方
洗い方は簡単で、水をかけながら高いところから低いところに向かって水拭きをします。掃除は先祖供養にもなるので、丁寧な気持ちで行いましょう。
金属のタワシは表面に細かいキズが付き、できてしまった溝に汚れが付着しやすくなるので使用を控えた方が安全です。ホコリは水分に付着しやすいので、洗った後はタオルなどで水分を拭きとっておきます。
お墓に植栽や植木がある場合は、専用のハサミで葉を切り揃えて雑草を取り除くなど、洗う前に手入れを行っておくとよいです。
線香皿など金属のパーツは取り外して水洗いをします。線香皿の燃えカスはゴミ袋に捨て、スポンジで汚れを丁寧に落とします。花立は細長いので、柄のついたスポンジがあると便利です。スポンジを使って奥の水垢もしっかりと取り除きましょう。
まとめ
普段の掃除は基本的に水洗いだけで大丈夫です。しかし、小まめに掃除をしていても年月が経つことで落としきれない汚れが蓄積してしまうため、ご自身での掃除が難しい場合には私たちのような石材店などの墓石掃除のプロにお任せください。
専用の洗浄道具と洗剤を使って頑固な汚れを落とすだけではなく、経年劣化により傷んだお墓もきれいにすることができます。ご先祖様のお家であるお墓をきれいに保つことも供養の一つです。