墓じまいをするにあたり、ご家族やご親族と意見が合わずトラブルになってしまったというケースは少なくありません。
ずっと手を合わせてきた大切なお墓のことですから、簡単に決められない心理的なストレスや、現実的な金銭面のトラブルもあるのが事実です。
この記事では墓じまいのトラブルの事例やその対策についてお伝えします。
墓じまいでトラブルが起きやすい理由
墓じまいでトラブルが起きやすい理由の一つに、話し合いが十分にされていないことがあげられます。特にご兄弟が多い親族間ではさまざまな意見があり、なかなか意見がまとまらなかったりします。
親族などのお墓の関係者と十分な話し合いを定期的にすることが大切です。
墓じまいでよくあるトラブルとは
親族間でのトラブル
親族間でトラブルとなる多くは、金銭やお墓の在り方についてです。トラブルの根本には、「お墓は残すもの」「先祖のお墓のことが大切」といった想いがあります。
普段あまり親しくない親族がいる場合など、話すのが面倒だからと相談せずに墓じまいを勝手に進めてしまうと、大きなトラブルになってしまいます。
お寺とのトラブル
墓じまいで寺院とトラブルになるのは、主に「離檀」を巡ってのことです。このときに、寺院から高額な請求をされたとトラブルに発展することがあります。
離檀料は、寺院と契約書における取り決めをしていなければ、支払いをする義務はありません。
離檀料は、菩提寺の住職にお世話になった感謝の気持ちを伝えるものとなっているため、払う払わないは檀家側の気持ち次第です。
石材店とのトラブル
墓じまいをするためには石材店に墓石の解体撤去工事を依頼しなければなりません。そのタイミングで、高額な請求をされて石材店と撤去工事費用の見積もりでトラブルになることがあります。
可能な限り複数の石材店から見積もりを取って比較検討をしましょう。
実際にあった墓じまいのトラブルの事例
実際にあった墓じまいに関するトラブルをいくつかご紹介します。
親族間のトラブルの事例
数代続くお墓の墓守りが精神的にも金銭的にも厳しく、墓じまいしたいことを親戚に相談してみると激しく怒られてしまったというトラブルです。
本家のお墓を承継してしまったら、お墓の維持管理には慎重にならなければいけません。承継者の権利を他の人に譲る相談をしてみて、それでも引き受け手がいない時にはじめて墓じまいを検討するのがよいでしょう。
寺院とのトラブルの事例
石材店との契約も済み、工事当日にお寺に出向いたら、住職に工事を拒絶されてしまったというトラブルです。この事例では、住職に工事の件を説明しなかったことがわかりました。
職人や工事用重機が寺院の境内を出入りする許可や、改葬許可申請のための申し出は改葬元の墓地管理者である住職に事前に相談するようにしましょう。
墓じまいのトラブルを防ぐには
トラブルが大きくなることを防ぐために、2つの相談先を紹介します。ひとつは国民生活センターです。
国民生活センターでは、お墓やお葬式でよくあるトラブルが掲載されており、悩み相談だけでなく事例も参考にすることができます。
墓じまいのトラブルで困っている方は、一人で悩まず1度相談してみると良いでしょう。
もうひとつは、弁護士さんです。もう自分だけではトラブルを解消できないという場合は、弁護士に相談してもよいでしょう。
感情的になってしまい交渉ができないような場合も、弁護士などへ依頼すると短期間で解決できる可能性が高まります。
まとめ
墓じまいのトラブルの事例やその対策についてお伝えしました。墓じまいでトラブルにならないためには事前に話し合いをすることが大切です。
大地石材では、法律のプロである弁護士のご紹介もいたしますので、お気軽にお問い合わせください。