家族や親族に不幸があり、すでにお墓を所有している場合に、故人の名前を追加彫りするケースがあります。
しかし「戒名を刻むタイミングや時期が分からない」「具体的な費用を知りたい」という方も少なくないはず。そこで今回は、お墓の追加彫りをするタイミングや費用相場を解説します。
この記事を読むことで、追加彫りの流れも理解できるので、ぜひ最後までご覧ください。
お墓の追加彫りとは
お墓の追加彫りとは、お墓を建てた後で、新しく亡くなった人の名前や戒名を追加で彫る作業です。
タイミングや時期は明確に決まっていないものの、納骨式までに行うケースが一般的とされています。
「お墓に彫刻しなければ成仏できない」という言い伝えもないので、遺族の都合が良いときに行いましょう。
追加で彫る際の内容は、下記の通りです。
- 戒名
- 没年齢
- 没年月日
棹石の正面や側面で彫刻される内容が異なるので、事前に把握しておきましょう。
お墓を追加彫りする際の費用相場
お墓を追加彫りする際の費用相場は、一人あたり2万円から5万円です。そのほか、下記の作業が伴う場合、追加の料金がかかります。
- 法要:1万円から5万円
- お車代:5,000円から1万円
また、追加彫りするお墓の種類によって、石材店が必要とする道具や機材の持ち込みを禁止しているところもあります。
理由は、墓地や霊園のルールとして、騒音や粉塵を避けるためです。つまり、お墓を別の場所に移動させるための運搬作業だけでなく、運送料と取り付け費用も発生します。
ですので、追加彫り費用以外で、発生する追加料金があるか事前に確認しておきましょう。
お墓の追加彫りをする流れ
お墓の追加彫りをする流れは、下記の通りです。
- 石材店へ申し込む
- 現地調査・見積もり
- 彫刻原稿を確認
- 追加彫りを実施
ひとつずつ解説していきます。
石材店へ申し込む
まずは、石材店に故人の戒名や俗名、享年、没年月日を伝えます。申し込む際に「現場彫刻はできるか」「お墓の運送が必要であるか」など、確認しておきましょう。
現地調査・見積もり
石材店から指定がなければ、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。それぞれの石材店に、お墓の情報を伝えて、現地調査を行ってもらいます。
現地調査を行う理由は、下記の2つです。
- 墓誌のレイアウトや字体を確認するため
- 追加彫りする際に、お墓の場所を確認するため
業者によって「現地作業」「石材店持ち込み」が変わってくるため、現地調査は依頼しましょう。
彫刻原稿を確認
石材店に故人の情報を伝える際は、口頭ではなく書面もしくは位牌の写真で伝達しましょう。
文字の訂正は、時間を要します。
原稿確認では誤字脱字に気を配ることはもちろん、一度彫った文字は変更が難しいので注意しなければなりません。
追加彫りを実施
石材店により、お墓の追加彫りが実施されます。宗教・宗派によっては、現場での彫刻作業の前後で魂抜きや魂入れが僧侶によって行われます。すべての工程が完了すると、故人の納骨式が執り行われる流れです。
お墓の追加彫りでよくある質問
お墓の追加彫りに関して、よくある質問は下記の2つです。
- お墓への文字入れは、生前でもできる?
- お墓には好きな言葉を刻んでも良い?
それぞれ回答します。
お墓への文字入れは、生前でもできる?
お墓への文字入れは、故人の納骨式に合わせるケースが一般的ですが、生前で行うこともできます。
ただし、文字入れを行う際は「赤色」「朱色」で文字の色を統一する必要があるので注意しましょう。
お墓には好きな言葉を刻んでも良い?
お墓に刻む文字は、題目や家名です。ですが、近年は「絆」「夢」などの漢字一文字や「感謝」「希望」などの単語が刻まれているお墓もあります。
お墓に好きな言葉を刻みたい場合は、事前に石材店に相談してみましょう。
まとめ
今回は、お墓の追加彫りをするタイミングや費用相場、流れなどをお伝えしました。
お墓の追加彫りとは、お墓を建てた後で、新しく亡くなった人の名前や戒名を追加で彫る作業です。本記事でお伝えした内容を参考にして、追加彫りを検討してみましょう。