最近では考え方の多様化によってお墓がいらないという考え方もあるようです。
今回はお墓の建立の概要をはじめ、建立するメリット・デメリット、建立しないで供養してもらう方法を解説していきます。
お墓の建立が必要かどうか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
お墓の建立とは?
お墓の建立とは、亡くなった遺骨を納骨する場所に墓石を設置することです。お墓を建立することで、自分が亡くなったときに遺族から遺骨を大切に管理してもらえます。
お墓を建立する場所
お墓は、見晴らしのよい場所や海・山が見える場所、親族がアクセスしやすい場所などに建立されるのが一般的です。
建立できる場所は、都道府県知事の許可を得た墓地に限られているので、注意してください。
お墓を建立するときの主な流れ
お墓を建立するときの主な流れは下記の通りです。
ステップ1:墓所を購入する
ステップ2:墓石を選ぶ
ステップ3:お墓のデザインを検討する
ステップ4:墓所工事を注文する
ステップ5:彫刻原稿を作成する
ステップ6:お墓の建立が完了する
ステップ7:開眼法要を行う
お墓を建立するメリット
続いて、お墓を建立するメリットを解説していきます。
メリット1.落ち着いて故人の冥福を祈れる
お墓を建立すれば、残された遺族としても落ち着いた場所で故人の冥福を祈ることができ、心のよりどころにもなります。先祖にこれまでの出来事やこれからの決意を報告することで、前向きに生きるエネルギーも得られます。
メリット2.相続税が発生しない
墓地や墓石などは祭祀財産として扱われるので、相続税は発生しません。したがって、亡くなる前にお墓を建立しておけば課税対象となる金額が減るので、遺族の相続税も減ります。ただし残額は控除されないので、ローンを残さないようにしなければなりません。
お墓を建立するデメリット
お墓の建立にはメリットだけでなく、デメリットもあります。ここからは、お墓を建立するデメリットを解説していきます。
デメリット1.さまざまな費用がかかる
お墓を建立するときには、名入れや基礎工事、設置工事、配送などさまざまな費用がかかります。それぞれの工程をまとめた費用の相場は、およそ50万円~100万円ほどです。老後の資金に余裕がない場合は建立しづらいでしょう。
デメリット2.遺族に維持管理の負担が生じる
お墓を建立したあとには、遺族が墓石や周辺を維持管理しなければなりません。お墓が遺族から放置されてしまうと、荒地となってしまいます。遺族の住む場所から遠い場所に建立すると、維持管理の負担が増えてしまう点に注意しましょう。
お墓を建立しないで供養してもらう方法
お墓の建立にはデメリットがありましたが、お墓は必ずしも建立する必要はありません。お墓を建立しないで供養してもらう方法についても解説していきます。
方法1.納骨堂に遺骨を預けてもらう
納骨堂は、遺骨を収蔵できる納骨壇を備えた施設です。広い土地が不要なので、都市部に建てられるケースがあり、電車などでも通いやすくなっています。屋内でお墓参りできるので、天候も気にしなくて済みます。
方法2.樹木を墓標にする
樹木を墓標としたお墓に遺骨を埋葬してもらう樹木葬という方法もあります。墓石を建立しなくて済むので、コストを節約できるのが魅力的です。自然に還ることができるというイメージも注目される理由となっています。
まとめ
以上、お墓の建立について概要をおさらいするとともに、メリットやデメリットなどを解説しました。納骨堂の活用や樹木葬など、お墓を建立せずに供養してもらう方法もありました。メリットやデメリットを把握したうえで、お墓の建立を検討してみてください。