これまで墓石に入れる言葉といえば、「先祖代々之墓」や「○○家之墓」といったものが多くを占めていました。ところが現代では少し自由度が増し、自分の好きな言葉を入れる人が増えつつあります。
そこで今回は、墓石に言葉を彫刻する場合の意味や注意点、他の人たちが入れている人気の言葉についてご紹介します。
墓石に言葉を彫刻する意味とは
墓石に彫刻する言葉として、故人へのメッセージや好きな言葉を選ぶ場合が多いのではないでしょうか。
それは個人がこの世の生きた証を暮石に残したい、そしてあの世に行ってしまった故人にメッセージを送りたいという意味がこめられています。
お墓参りに行くたびに、そういった言葉を目にすることによって、故人と対話をしている気持ちになれるかもしれない、いつまでも故人を忘れない心を持ち続けることができるといった意味もあるかもしれません。
墓石に彫刻する言葉は自由
基本的には墓石に彫刻する言葉に明確な決まりはなく、どのような言語やフォント、内容も自由です。
文字を入れる場所に関しては、好きな言葉などは一般的には正面に入れることが多いですが、個々でしっくりなじむといった場所であれば、どこに入れても構いません。
最近では好きな歌の一節や、漫画などのセリフ、故人が好きだった言葉など増々自由度が増し、ユニークな墓石が見られるようになってきました。
とはいえ自分の家族や、後々子供が入るお墓の場合はある程度の配慮も必要であり、そこは家族で話し合う、親族の許可を得ることをしておくことで、後々トラブルも起こりにくくなり、安心と言えるでしょう。
墓石に彫刻する人気のある言葉
墓石に彫刻する言葉として人気のものは、「愛」「絆」「心」といった漢字一文字や、「再会」「感謝」「希望」「永遠」など漢字二文字のものです。
「愛」は個人といつまでも愛に満ちたつながりを持ち続けたいという願いで、「絆」はこの世とあの世で離ればなれになっていても、故人とは変わらない絆で結ばれていたいという願いが込められています。
「心」は目には見えないけれど、故人との心のつながりを永遠に感じていたいという気持ちから人気の文字として選ばれています。
最近では、「ありがとう」や「いつまでも」といったひらがな明記や、故人が好きだった言葉なども人気です。
少数ではありますが、洋風のお墓には「Love」「Wish」「Forever」などの英語表記のものや、装飾の絵なども刻まれることも好まれます。
墓石に言葉を彫刻する際の費用と注意点
墓石に彫刻する言葉は、基本的には何を使っても良いとはいえ、注意点もいくつかあります。
たとえば、お墓を管理する墓地や霊園がどこかの宗派に属している場合は、規則があり自由な言葉を入れることを禁止している場合もあります。
そのため、墓石に言葉を彫刻する際は、必ず墓地や霊園の管理者に相談するようにしましょう。
一方、無宗教であればある程度どんな言葉を使っても良いことが多いです。
故人が好きだった歌の歌詞や本の一節を彫刻する場合も、下手をすれば著作権の侵害にあたることもあるので注意が必要です。
どうしても使用したい場合は、権利のある団体や個人に問い合わせをしたほうが無難でしょう。
文字彫刻の費用ですが、一般的には3万円から5万円ほどが相場となりますが、石材店によっても金額がさまざまです。
入れたい言葉が決まれば、事前にいくつかの石材店で見積もりを取ることをおすすめします。
まとめ
昔に比べるとかなり自由に墓石に言葉を彫刻できる時代になってきました。
一度彫刻した言葉はいつまでも暮石に残ることになり、万が一入れ直すとなった場合はかなりの手間や費用がかかります。そのためにも、事前にきちんと、家族や親族などの身内と話し合うことが大切です。
故人が安心して安らかに眠り続けられるように、言葉選びはしっかりと行うことが大切です。