墓石からイメージされる形というと、長方形をしたデザインのお墓ではないでしょうか?日々変化する時代と共に、お墓のデザインもさまざまになってきています。
特に仏式の色が濃くない霊園においては、洋型墓石やオリジナルデザインのお墓もありバラエティ豊かです。
これからお墓のデザインをどうしようかという人、なるべく安い費用で作りたい人の参考になればと思います。
代表的な墓石の3つのデザイン
墓石のデザインは大きくいうと「和型墓石」「洋型墓石」「オリジナルのデザイン墓石」の3つのタイプにわかれます。
和型の墓石のデザイン
和型と聞くとピンとこないかもしれませんが、「南無阿弥陀仏」「○○家代々之墓」などと彫刻された直方体の墓石です。現代においても和型は、どの年代にも幅広く受け入れられているため国内の多くのお墓で目にするでしょう。
一般的な和型墓石は三段あるいは四段構成で色は白、グレー、黒などがあり、家名が入れられるようになっています。宗派特有の「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」の文字を彫刻することが一般的です。
洋型の墓石のデザイン
洋型の墓石は、現代的な外観と背の低さが安心感を与えるということで現代人に好まれているデザインです。手入れのしやすいことと、地震にも強いというのが特徴的です。
洋型墓石に刻まれる文字は「愛」「ありがとう」「絆」のほか、故人の好きな言葉、イラストなど思い思いの文字を刻むことができることも人気の理由のひとつです。
墓石の色としては和型と同じようにグレーなどが人気ですが、そのほか好みや全体のデザインによってピンク系や茶色系の石材が使われます。
オリジナル溢れるデザイン墓石
昔ながらのお墓の四角い形が主流ではありますが、近年においてはオリジナルのデザイン墓石の人気も増加傾向です。ひと言でいうと、デザイン墓石は現代アートとして霊園や寺院ではひときわ目立ち、独特な空間を演出します。
ですが、オリジナルのデザインであり、墓石に加工する高い施工技術が求められるため、依頼できる石材店も限られてきます。また、施工費は割高になりますが、世界にひとつだけの墓石として故人への想いをきちんと形にできるメリットがあります。
墓石に花のモチーフの彫刻が人気
墓石自体のデザインもさまざまですが、彫刻するデザインもバラエティです。特に、彫刻モチーフとして和を感じさせる「桜」、洋を感じさせる「バラ」、お釈迦様の象徴である「蓮華」などの花は人気があります。
あれこれ彫刻する文字やデザインのアイデアが浮かぶかもしれませんが、全体のバランスを考えて決めていくとよいでしょう。また、多くの石材店がCGを取り入れていますので、最終的な出来上がり画像を確認させてもらうと失敗がないでしょう。
デザイン墓石の価格相場
石材店があらかじめデザインをしたセミオーダーのデザイン墓石は150万~200万円程度の費用相場、完全オリジナルにした場合はさらに高く250万円程度となります。
カット曲線を使用することが多いと特殊加工や追加の石材が必要になり、製作期間が長くなりやすく、どうしても高額になります。
オリジナルオーダーは予想外の出費となることもありますので、自分の要望と予算を石材店に話しておいてどの程度のデザインにするか打合せしておくとトラブル防止になります。
また、お墓を建てるときは、墓石の建立費だけでなく、永代使用料(墓地を取得する費用)も必要となるため、200万~300万円ほどの出費になります。
失敗しない墓石デザインにするには
故人のためにこだわり溢れるデザインにしたいという思いがありますが、予算内になんとか収めたいものです。
安くするためには、石材店に丸投げすると料金上乗せで高額請求されますので、まず施工の知識を自分で身につけて、適切な石とシンプルなデザインを選ぶことです。
大切なことは、墓地を決めるときは墓石建立の工事が難しくなりそうな狭いところなどを選ばないこと、そして指定石材店制度のある霊園や墓地を選ばないことです。
石材店に任せず知識を少しでも身につけることによって相場よりも安く、後悔しない墓石デザインを作ることができるのです。
まとめ
墓石のデザインを決める前に大切なことは、まず霊園や寺院に問い合わせてどんなデザインでも可能かどうかを聞くことです。
霊園管理者としては全体的な統一された景観を守る義務があるため、洋型だけや和型だけと指定しているところもあるからです。
お墓は故人を偲ぶ大切な場所だからこそ個性的なお墓を作ってあげたいと思われるのかもしれません。
ですが、費用面で予算オーバーしてしまう可能性があるので、事前に知識だけはしっかり身につけておきましょう。