宗派という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。宗派は、お葬式やお墓参りなどで重要になるものです。宗派によって作法やマナーが変わるため、自分がどの宗派なのか知っておいた方がよいでしょう。
また、それぞれの宗派ごとに特徴があり趣旨も異なってきます。この記事では、宗派の意味や特徴などについてご紹介していきます。宗派についてよく知らない人はぜひ参考にしてみてください。
宗派とは
宗派とは、仏教から生まれたもので信仰している宗教のなかでの分派のことです。仏教はインドから発祥したもので、中国や朝鮮半島を渡って日本に伝わりました。
そこから信仰対象や思想の違いなど長い歴史の間でさまざまな宗派が誕生しました。現在、日本の伝統仏教には13宗56派があります。
13宗56派は、1940年の宗教団体法が施行されるよりも前から歴史や伝統が根本にある宗派のことです。13宗とは、それぞれの宗旨のことを指し56派は宗派を意味します。
宗派と宗旨の違いとは
宗派と宗旨は似ていますが、意味はまったく異なります。宗旨とは、仏教やキリスト教、ヒンドゥー教といった大きな意味で信仰している教義のことです。宗派は信仰対象によってそこからさらに細分化されていったものを指します。
たとえば、仏教であれば真言宗や天台宗などが宗派といわれるものです。宗派や宗旨によってはお墓の形が決まっているものもあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
代表的な宗派
ここからは、代表的な宗派を4つご紹介します。宗派によって特徴や特徴や趣旨が異なるため確認してみましょう。
天台宗
天台宗は正式な本尊がなく、法華経を主な経典としているのが特徴です。天台宗は、最澄といわれる平安初期の仏教僧が開いたとされています。
天台宗を参考にした宗派もあり、日本の宗派のなかでも影響力が高いことも特徴です。
真言宗
真言宗は、天台宗とは異なり、正式な本尊があります。本尊は大日如来とされており、大日経と金剛頂経を経典としているのが特徴です。真言宗の開祖は、空海という平安初期の僧といわれてます。
また、真言宗以外の宗派はすべて真言密教の一部と考えられており、その他宗派は真言密教に至るためのものとされていることも特徴です。
浄土真宗
浄土真宗の本尊は、阿弥陀如来とされており、浄土三部経でもある無量寿経を経典としています。浄土真宗の開祖は、親鸞と呼ばれる鎌倉時代の前半から中期に存在していた仏教家です。
また、浄土真宗は宗派のなかでもとくに信仰者が多いとされており、信心を持ち続けることで成仏できるという考えが基軸となっています。
浄土宗
浄土宗は、阿弥陀如来を本尊としており、浄土三部経の観無量寿経が経典です。浄土宗の開祖は、法然で平安時代末期から鎌倉時代初期の僧とされています。
念仏を唱えることで極楽浄土にいけるという考えがあり、基本的な部分は浄土真宗と似ていることが特徴です。
自分がどの宗派なのか調べる方法
自分の宗派がわからない人も多いでしょう。ここからは、自分の宗派について知る方法をご紹介していきます。
親や祖父母などに聞いてみる
一番早く済む方法が親や祖父母といった親族に確認することです。年配であればあるほど、宗派について触れる機会が多いため一度確認してみましょう。
墓石や仏壇を確認する
墓石や仏壇の掛け軸などからでも宗派を特定できます。実家に仏壇などを置いている家庭であれば確認してみることをおすすめします。
まとめ:葬式やお墓参りをする際は宗派を把握しておこう
ここまで、宗派の意味や宗旨との違いなどについてご紹介してきました。宗派にもさまざまな種類があり、それぞれで特徴や目的が異なります。
また、葬式やお墓参りをする際は宗派のマナーや作法について知っておかなければならないため、事前に確認しておくことが重要です。この記事を通して、宗派の理解を深めていってはいかがでしょうか。