お墓参りに生花を供える方が多い中、最近では、ポリエステルなどを素材とした造花を供える方も増えています。生花と造花にはそれぞれメリットがあり、好みや状況に合わせて選ぶことが可能です。
今回の記事では、お墓参りで造花を供えるメリットやデメリットを解説します。選ぶ際に気をつけるポイントも解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
お墓の花を造花にしても問題ない
お墓参りで生花ではなく造花を供えることは問題ありません。大切なのは、生花か造花かではなく、先祖を思う気持ちです。例えば、霊園では生花が枯れて景観を損ねないように、造花を推奨している場合も多くあります。
造花を選ぶ際は、お墓を常に華やかにしておきたいという思いや、手入れの手間を省きたいという実用的な考えが普及している点も事実です。
お墓参りに造花を供えるメリット
お墓参りに造花を供えるメリットは、以下の3つです。
- 費用の負担が少なくなる
- お墓が汚れない
- 匂いによるトラブルが発生しない
ひとつずつ解説していきます。
費用の負担が少なくなる
生花は1束300円〜1,000円と高額で、お盆やお彼岸はさらに高騰します。ですが、造花の場合は一度購入すれば数年間もつだけでなく、費用を大きく抑えられます。お墓参りの頻度が少ない方、複数のお墓に花を供える方にとっても、造花はおすすめです。
お墓が汚れない
お墓の花を造花にするメリットは、お墓が汚れる心配がなくなる点です。お墓参りの頻度が少ないと、生花が枯れて放置されてしまい、景観を損ねてしまいます。
墓地によっては、管理者が枯れた花を片付けてくれる場合もありますが、全てが同じというわけではありません。夏場は特に花が枯れやすく、茎が腐って水が臭くなることもあります。造花であれば、このような問題を解消できます。
匂いによるトラブルが発生しない
お墓に生花を供えた場合、自然な香りが強いため、隣のお墓の方に迷惑がかかる可能性があります。特に、お墓が密集している場合や、香りがこもりやすい環境では、造花を選ぶ気配りが大切です。一方、造花は香りがないため、周りに迷惑をかける心配がなく、快適に過ごせます。
お墓参りに造花を供えるデメリット
お墓参りに造花を供えるデメリットは、以下の2つです。
- 見た目に違和感を覚えるケースがある
- 周りからの目線が気になる
それぞれ解説します。
見た目に違和感を覚えるケースがある
造花は、生花のような自然な質感や香りがないというデメリットがあります。見た目の色や質感、香りなど、生花とは異なる点に違和感を感じる方もいるでしょう。
周りからの目線が気になる
造花を供える人はまだ少数派で、特に共同墓地などでは周囲の目が気になる方もいるでしょう。公営霊園や民営霊園であれば周囲の目を気にせず造花を供えることができます。
お墓に造花を供える際に気をつけるポイント
お墓に造花を供える際に気をつけるポイントは、以下の2つです。
- 造花が飛ばされないように工夫を施す
- トラブルに発展しないように確認しておく
ひとつずつ解説していきます。
造花が飛ばされないように工夫を施す
造花は水がいらず、素材も軽いため、風で飛ばされないよう対策が必要です。茎を長くして花立ての奥まで入れる、重りや紐で固定するなどの工夫をしましょう。
トラブルに発展しないように確認しておく
宗派やルールに造花を禁止しているものはありませんが、生花を好む住職もいます。地域に根ざした墓地では、周囲の目が気になることもあるでしょう。基本的には生花でも造花でも問題ありませんが、ルールを確認し、トラブルを避けましょう。
まとめ
お墓参りで造花を供えることは問題ありませんが、生花の住職や周囲の目が気になる方もいるでしょう。造花は生花より手間がかからず、お墓を華やかに保てる点がメリットです。ですが、自然な質感や香りがないというデメリットもあります。
造花を供える際は、事前に宗派やルールを確認し、トラブルを避けつつ、故人や遺族の思いを大切にしましょう。