お墓を管理するのは誰なのか、管理費の相場はいくらくらいなのか、もし払えなかったらどうなるのか。
普段の生活でお墓の管理について考える人は少なく、親戚の人が亡くなられた際に困ってしまうケースがあります。
この記事では、お墓にかかる維持費の内訳や、維持費の相場についてお伝えします。
お墓にかかる維持費の内訳
お墓にかかる維持費の内訳は以下のようになります。
お墓の管理費
お墓には民営霊園、公営霊園、寺院墓地の3種類があります。
民営霊園は、宗教法人や財団法人などが管理している墓地です。公営霊園は、自治体が管理しています。寺院墓地は、基本的にはその寺院の檀家になることが前提条件になると考えて良いでしょう。
お墓のメンテナンス費用
墓石は屋外だと雨風にさらされているので、長い時間が経つと劣化してしまいます。お墓のひび割れや文字の色あせなど、劣化や傷みが発生した場合は、石材店に相談して直してもらうことが必要です。
お寺へのお布施や寄付
ご先祖様の法要をお願いした場合にお布施をお渡ししたり、お寺の行事やお寺の建て替えなどの際に寄付をすることがあります。
お寺とのお付き合いが深ければ深いほど、お布施や寄付をお渡しする場面が多くなりますので、寺院墓地に入壇する場合は確認しましょう。
お墓の維持費の相場
お墓の維持費の相場をみていきましょう。
お墓の管理費
民営霊園の管理費の相場は年5,000~15,000円と考えられています。駅から送迎バスが出ている、バリアフリーになっているなど、サービスが充実しているのが特徴です。
公営霊園の管理費の相場は年4,000~10,000円と考えられています。自治体が管理しているので永続性が高く、民営霊園よりも管理費が比較的安いのが特徴です。
寺院墓地の管理費の相場は年10,000円前後と考えられています。お墓が寺院内にあるため、管理の面は安心ですが、お布施や寺院行事への参加など、檀家としての務めを果たすことが求められます。
お墓のメンテナンス費用
お墓の面積や墓石の種類、傷み具合によってメンテナンスの金額が変わりますので、具体的な金額は石材店に依頼して見積もりしてもらいましょう。
お墓によっては特定の石材店と提携している場合もあるので、管理しているお墓に確認してから、石材店に相談するのがおすすめです。
お寺へのお布施や寄付
寺院の檀家として境内に墓地を割り当てられている場合、檀家の役目として寺院にお布施や寄付をしなければなりません。
葬儀を依頼する場合は200,000~300,000円、法事を依頼する場合は30,000~50,000円くらいでしょう。参列の際のお布施は3,000円~5,000円くらいが相場です。
お墓の維持費は誰が払うのか
お墓の相続人の決め方についてはこれといった方法はありません。一般的にはそのお墓に次に埋葬される人、お葬式の喪主を務める人がお墓の相続人になるケースが多いようです。
事前の口頭、手紙や遺言書などがない場合、残された子どもたちで相談して決めるのが基本になります。
もし、親戚間でトラブルになってしまった場合は、家庭裁判所などに仲裁に入ってもらい、お墓の相続人を決めてもらいましょう。
お墓の維持費を払えない場合はどうする?
霊園の管理費が払えない場合は、墓じまいをしてお墓を撤去します。
寺院墓地からお墓を撤去するということは、同時にお寺とのお付き合いも終了する意味を持ち、檀家から離れる「離檀料」のお渡しが必要な場合も。
お墓の管理費が払えないと、お墓は無縁墓として墓地の管理者に撤去されてしまうこともありますので、気をつけましょう。
まとめ
お墓にかかる維持費の内訳や、維持費の相場についてお伝えしました。お墓には民営霊園、公営霊園、寺院墓地の3種類があり、それぞれ管理費の相場が違います。
維持費を払う人は特に決まりがなく、お墓に次に埋葬される人、お葬式の喪主を務める人がお墓の相続人になる場合が多いです。もし管理費が払えない場合は、墓じまいという選択もあります。